学習ルート

記事を読む順番の目安: 9段階・41本

有機ラボの記事を、はじめて有機化学を学ぶ人が読む順番に並べました。前の章で出てきた考え方を次の章で使うように並べていますが、授業や教科書の進み方に合わせて、気になる章から読んでもかまいません。分からない言葉が出てきたら、用語集で確認できます。

  1. 構造と結合(土台)

    有機化学のほとんどの説明は、原子がどんな向きで結合しているか(混成軌道)と、電子がどちらにかたよっているか(誘起効果・共鳴効果)の2つから組み立てられます。そのうえで酸と塩基の考え方と pKa を押さえておくと、このあと何度も出てくる「どの水素が引き抜かれるか」「どちらが外れやすいか」を自分で判断できるようになります。

    1. sp3・sp2・sp混成軌道の見分け方(結合角・具体例・よくある間違いなど)炭素の電子配置から見た混成軌道の考え方、グループ数による見分け方、結合角と3次元の形、σ結合とπ結合、s性と結合の長さ・酸性度、例題とよくある間違いまで解説します。
    2. 誘起効果と共鳴効果(電子求引・電子供与基の分類、ハロゲンの特殊性など)誘起効果と共鳴効果の違いを解説。極性結合の分極からカルボン酸の酸性度、酢酸イオンの共鳴安定化、フェノール・ニトロベンゼン・ハロベンゼンを例にした電子求引基・電子供与基の分類と配向性、誘起と共鳴が逆方向に働くハロゲンの特殊性まで扱います。
    3. 酸と塩基の定義(ブレンステッド・ローリー酸塩基・ルイス酸塩基・求電子剤との対応など)ブレンステッド・ローリーの酸塩基定義とルイスの酸塩基定義の違い、水のような両性物質、フリーデル・クラフツ反応での使い分け、求電子剤・求核剤との対応を解説します。
    4. 酸性度と塩基性度の比べ方(pKa・共役塩基の安定性・アミンの塩基性)酸性度・塩基性度をpKaという1つの物差しで比べる考え方を、共役酸・共役塩基の関係から共役塩基の安定性を決める5つの要因まで解説します。
  2. 命名法

    化合物の名前を見て構造を思い浮かべられるようにする章です。主鎖の選び方を押さえてから、環状化合物の名前と慣用名に進みます。次の立体化学の章では、名前に付く R/S や E/Z の記号を扱うので、その前に名前の基本を済ませておくと読みやすくなります。

    1. 主鎖選択(主鎖の選び方)のルール(優先順位・具体例・よくある間違いなど)「一番長い炭素鎖を選べばいい」だけでは説明できないケースを、見落としやすい具体例とあわせて解説します。
    2. 環状化合物の命名(cyclo-の基本・ビシクロ/トリシクロ・スピロ環)環状化合物のIUPAC命名法を解説。cyclo-の基本ルールから、橋頭炭素の考え方、ビシクロ・トリシクロの命名と番号付け、スピロ環の命名まで、複雑になりがちなポイントを丁寧に扱います。
    3. 慣用名と系統名(IUPAC名)の違い(慣用名が今も使われる理由・容認の条件・具体例)系統名と慣用名がなぜ今も併存しているのかを解説。IUPACが定める「官能性親化合物」という考え方をもとに、慣用名が優先IUPAC名(PIN)になる場合とならない場合を、カルボン酸・芳香族化合物・キシレンの位置表記・カルボニル化合物の具体例で整理します。
  3. 立体化学

    分子を立体として見る章です。R/S と E/Z の表し方から始めて、エナンチオマーとジアステレオマーの区別、単結合のまわりの回転(立体配座)へ進みます。続く分子間力の記事では、ここまでに見てきた分子の形と電荷のかたよりから、沸点・融点・溶解度を予測します(エナンチオマーどうしの沸点が同じでジアステレオマーでは違う理由もここで分かります)。ここで学ぶことは、E2反応の立体化学やディールス・アルダー反応の選択性など、後の章で何度も使います。最後の立体電子効果の記事はカルボニル化合物の反応にも触れるので、反応機構の章を読んでから戻ってきてもかまいません。

    1. CIP順位則とR/S表記の決め方(くさび形の読み方・具体例・よくある間違いなど)不斉炭素のR/S表記を、CIP順位則の考え方から手順に沿って解説します。
    2. cis/trans と E/Z の違い(CIP順位則・見分け方・よくある間違いなど)cis/transの限界と、CIP順位則によるE/Zの決め方、cisが必ずしもZにならない理由を解説します。
    3. エナンチオマーとジアステレオマーの違い(フィッシャー投影・メソ化合物・光学活性など)不斉炭素を持つ分子がなぜ光学活性を示すのか、エナンチオマーとジアステレオマーの違い、フィッシャー投影の読み方からメソ化合物まで解説します。
    4. 有機分子の立体配座(Newman投影式・いす形・アキシアルとエクアトリアル)単結合の回転で決まる分子の形=立体配座を、立体配置との違い、Newman投影式と二面角、いす形とアキシアル・エクアトリアル、配座が環状化合物のE2を支配する仕組みまで解説します。
    5. 分子間力と沸点・融点・溶解度(分散力・双極子相互作用・水素結合)沸点・融点・溶解度を、分散力・双極子–双極子相互作用・水素結合の3つの分子間力から予測する方法を解説します。枝分かれで沸点が下がる理由、沸点と融点で順番が入れ替わる理由(分子の対称性)、極性があっても水に溶けるとは限らない理由、イオンになると水に溶ける例まで、実際の数値で確かめます。
    6. 立体電子効果の基本(ゴーシュ効果・アノマー効果・Felkin–Anhモデル)軌道どうしの重なりが分子の形と反応の向きを決める立体電子効果を、超共役の考え方から、ヒドラジンのゴーシュ効果、糖のアノマー効果、Felkin–Anhモデルまで解説します。
  4. 反応機構の基本

    巻き矢印で電子の動きを追う練習をする章です。求核置換(SN1・SN2)と脱離(E1・E2)を比べながら読み、どの生成物が主になるかを決める経験則(Markovnikov則・Zaitsev則・Hofmann則)を押さえます。そのあと、アルケンの二重結合への付加と酸化に進み、最後に電子が1個ずつ動くラジカルの連鎖反応(アルカンのハロゲン化)を読み、同じ連鎖が空気中の酸素で進む自動酸化と、それを止める酸化防止剤に進みます(酸素分子の分子軌道は記事の中で説明しています)。

    1. SN1反応とSN2反応の違い(条件・立体化学・見分け方など)反応速度式・立体化学の違いから、基質・求核剤・脱離基・溶媒の効き方、カルボカチオンの転位、例題での見分け方まで解説します。
    2. E1反応とE2反応の違い(条件・立体化学・見分け方など)反応速度式と同位体効果、E2のアンチペリプラナー配置と立体特異性、Zaitsev則とHofmann則、アルコールの脱水、置換との競合と例題での見分け方まで解説します。
    3. 位置選択性を決める3つの経験則(Markovnikov則・Zaitsev則・Hofmann則)付加でも脱離でも、生成物の位置を決めているのは「2通りの経路のうちどちらの中間体・遷移状態が低いか」の一点です。3つの経験則を1つの見方に並べ直し、規則が入れ替わる条件と外れる場面まで解説します。
    4. アルケンへの求電子付加反応(ブロモニウムイオン・anti付加・共役ジエンの1,4-付加)π電子が求電子剤を攻撃するところから始まる付加反応を、臭素付加のブロモニウムイオンを軸に解説します。anti付加とラセミ体、ブロモヒドリンの位置選択性、共役ジエンの1,2-付加と1,4-付加、速度支配と熱力学支配まで扱います。
    5. アルケンの酸化反応(エポキシ化・ジヒドロキシル化・オゾン分解)同じシクロヘキセンを例に、過酸によるエポキシ化の協奏機構と立体特異性、エポキシドの開環が酸性と塩基性で変わる位置選択性と毒性、OsO4によるsynのジヒドロキシル化、過ヨウ素酸とオゾンによるC=C結合の開裂までを、syn/antiとC–C結合が切れる条件の2つの視点から整理します。
    6. ラジカル連鎖反応とハロゲン化の選択性(塩素化・臭素化・NBS)不対電子をもつラジカルが、均一開裂で生じて開始・成長・停止の連鎖反応として働く仕組みを解説します。アルカンの塩素化は速いが選択性が低く、臭素化は遅いが第三級の水素を強く選ぶ理由を、水素の引き抜きが発熱か吸熱かとHammondの仮説から説明し、結合解離エネルギーで見るラジカルの安定性、NBSによるアリル位・ベンジル位の臭素化までを扱います。
    7. 自動酸化と酸化防止剤(三重項酸素・ヒドロペルオキシド・BHT)空気中の酸素が有機物をゆっくり酸化する自動酸化を、ラジカル連鎖反応として解説します。不対電子を2つもつ三重項の酸素がふつうの分子とは反応しにくいのに炭素ラジカルとはすぐ結合する理由、ペルオキシルラジカルが弱いC–H結合を選んで引き抜く理由、エーテルが過酸化物をためる仕組み、BHTやビタミンEが少量で連鎖を断ち切る仕組み、自動酸化を利用するクメン法までを扱います。
  5. カルボニル化合物の反応

    C=O をもつ化合物の反応をまとめて読む章です。グリニャール反応でカルボニル炭素への求核付加を、求核アシル置換でエステルやアミドの反応を、アルデヒド・ケトンへの求核付加で付加のあとの2通りの行き先(付加で止まる・水が抜ける)を押さえてから、α水素とエノラートを使う反応(アルドール反応・クライゼン縮合・E1cb反応)に進みます。最後の重合の記事では、反応機構の基本の章のラジカル連鎖反応と、この章の求核アシル置換が、高分子をつくる2つの成長の仕方(連鎖重合・逐次重合)としてもう一度出てきます。

    1. グリニャール反応の基本(反応機構・生成物の使い分け・有機金属試薬の比較など)グリニャール反応の基本的な反応機構、求電子剤ごとの生成物の使い分け、有機リチウムやギルマン試薬など他の有機金属試薬との違いを解説します。
    2. 求核アシル置換反応(付加-脱離機構・カルボン酸誘導体の反応性・酸触媒)エステル・アミド・酸塩化物・酸無水物に共通する付加-脱離の機構を、四面体中間体の証拠とともに解説します。脱離基の塩基性で決まる反応性の序列とアミドが反応しにくい理由、塩基性条件と酸触媒(Fischerエステル化)の役割、アシリウムイオンを経るAAC1、加水分解・エステル化・アミド化を最後まで進める工夫までを整理します。
    3. アルデヒド・ケトンへの求核付加反応(可逆性・アセタール化・イミン生成)アルデヒド・ケトンへの求核付加を、脱離基が無いことから整理します。付加で止まる反応(ヒドリド還元・グリニャール反応・水和・ヘミアセタール・シアノヒドリン)と、カルボニル酸素が水として外れる反応(イミン・エナミン・アセタール)の機構、可逆かどうかを決める求核剤の塩基性、水を除いて平衡を偏らせる工夫、アルデヒドとケトンの反応性の違いまでを扱います。
    4. エノラートの反応性(α水素の酸性度・カルボアニオンの安定化・アルドール反応との関わりなど)エノラートの反応性を解説。ケト-エノール互変異性との関係、脱プロトン化の反応機構、共鳴構造によるα水素の酸性度の理由、アルドール反応など他の反応とのつながりまで扱います。
    5. アルドール反応の基本(反応機構・脱水によるアルドール縮合・交差アルドール縮合など)アルドール反応の基本を解説。エノラートによる求核付加でアルドールができる機構、E1cb機構による脱水でアルドール縮合が進む理由、ベンズアルデヒドとアセトアルデヒドの交差アルドール縮合(クライゼン-シュミット縮合)まで扱います。
    6. クライゼン縮合とディークマン縮合の基本(反応機構・分子内クライゼン縮合・交差クライゼン縮合など)クライゼン縮合とディークマン縮合の基本を解説。エステルのエノラートによる求核アシル置換の機構、分子内で進む場合のディークマン縮合と環サイズの選択性、生成物の脱プロトン化が反応を駆動する理由、α水素を持たない試薬を使う交差クライゼン縮合まで扱います。
    7. E1cb反応の進み方(カルボアニオン中間体・E1/E2との違い・脱離基の条件)塩基がα水素を先に引き抜き、生じたカルボアニオン(エノラート)から脱離基が外れるE1cb機構を解説。E1・E2とのタイミングの違い、E2では脱離基にならないOH基がE1cbでは外れる理由、カルボアニオン中間体を確かめる実験、Fmoc基の脱保護までを扱います。
    8. 連鎖重合と逐次重合・付加重合と縮合重合の違い(重合の2つの分け方・重付加と開環重合)小さな分子が抜けるかどうかで分ける付加重合・縮合重合と、鎖の伸び方で分ける連鎖重合・逐次重合は別の分け方です。ラジカル重合と重縮合を例に2つの成長の仕方を比べ、ポリウレタンの重付加や開環重合のように分類がずれる例、IUPACの用語、分子量の伸び方の違いまでを解説します。
  6. 芳香族化合物

    ベンゼンが、ふつうのアルケンと違って付加ではなく置換を起こすのはなぜかを扱う章です。芳香族性とヒュッケル則を先に読むと、求電子置換反応で環が元の形に戻ろうとする理由が分かります。置換基の配向性の説明では、最初の章の誘起効果・共鳴効果を使います。芳香族性の記事のあとに、ピリジン・ピロール・インドールのようなヘテロ環の名前(保持名)と環の番号の付け方を読んでおくと、ヘテロ環の構造と名前を結びつけられます(命名法の章の慣用名の記事の続きです)。最後に、求電子置換では作れないベンゼン環どうしなどの結合を、パラジウム触媒でハロゲン化アリールと有機金属化合物をつないで作るクロスカップリングに進みます(グリニャール反応の記事の有機金属試薬の知識を使います)。

    1. 芳香族性とヒュッケル則(4n+2則)の基本(π分子軌道・反芳香族性・ピリジンとピロール)ベンゼンが特別に安定な理由を水素化熱とπ分子軌道から説明し、ヒュッケル則(4n+2則)と反芳香族性、アヌレンやシクロペンタジエニルアニオンの例、ピリジンとピロールの塩基性の違いまで解説します。
    2. ヘテロ環の慣用名(ピリジン・ピロール・フラン・インドールの保持名と番号の付け方)フラン・ピリジン・インドールのようなヘテロ環(複素環)の慣用名が、IUPACの規則のどこに位置づけられているかを解説します。ヘテロ原子と環の大きさから組み立てるHantzsch–Widman方式の系統名との関係、単環と縮合環の保持名、優先IUPAC名(PIN)で1H-ピロールや1,3-オキサゾールのように番号が付く理由、ヘテロ原子から数える環の番号、イソキノリンやプリンの番号、指示水素の意味、名前から窒素の性質を読む方法までを扱います。
    3. ベンゼンの求電子置換反応(アレニウムイオン・置換基の配向性・フリーデル・クラフツ反応)ベンゼンの求電子置換反応(EAS)を解説。付加ではなく置換が起こる理由、アレニウムイオンを経る2段階の反応機構と律速段階、フリーデル・クラフツアルキル化とアシル化の違い、置換基による配向性の決まり方まで扱います。
    4. クロスカップリングの触媒サイクル(酸化的付加・トランスメタル化・還元的脱離)パラジウム触媒を使うクロスカップリングを、触媒サイクルの3段階(酸化的付加・トランスメタル化・還元的脱離)で解説します。ハロゲン化アリールにそのまま求核剤を当ててもつながらない理由、パラジウムの形式酸化数が0と+2を往復する数え方、最後の還元的脱離に2つの有機基のcis配置が要る理由、鈴木–宮浦・根岸・Stille・熊田・檜山・薗頭・溝呂木–ヘックの違いまでを扱います。
  7. 軌道で考える反応

    ここまでの反応を、分子軌道(HOMO・LUMO)の言葉で読み直す章です。フロンティア軌道論を押さえてから、共鳴構造で描いてきた共役と非局在化をアリル系・ブタジエンのπ分子軌道で読み直し、加熱や光だけで進むペリ環状反応と、その代表であるディールス・アルダー反応の選択性に進みます。

    1. フロンティア軌道論の基本(HOMO・LUMO・軌道の形と係数・電荷支配と軌道支配)分子軌道からHOMOとLUMOを定義し、求核剤・求電子剤との対応、π*やσ*の形が攻撃の場所と向きを決める仕組み、電荷支配と軌道支配の考え方とその限界まで解説します。
    2. 共役と非局在化を分子軌道で読む(アリル系・ブタジエン・共鳴構造との対応)共鳴構造で描いてきた共役と非局在化を、π分子軌道で読み直します。アリル系の3本のπ軌道のうち中央の炭素に節がある非結合性軌道ψ2から、アリルカチオン・ラジカルの正電荷や不対電子が両端の炭素に乗る理由を説明し、ブタジエンの中央の単結合が短くなる理由(共役とsp2混成の寄与の内訳)、共役が成り立つ条件、共鳴構造と分子軌道の使い分けまでを扱います。
    3. ペリ環状反応とWoodward–Hoffmann則(付加環化・シグマトロピー転位・電子環状反応)加熱や光で協奏的に進むペリ環状反応を3種類に分け、共役系のπ分子軌道からフロンティア軌道論とWoodward–Hoffmann則で解説します。同旋・逆旋、[4+2]と[3,3]の数字の意味、芳香族的な遷移状態まで扱います。
    4. ディールス・アルダー反応の選択性(s-cis配座・エンド則・位置選択性)どのジエンとジエノフィルがよく反応するのか(s-cis配座・電子求引基)、エンド体とエキソ体のどちらができるのか(エンド則・二次軌道相互作用・速度支配と熱力学支配)、置換基がどの位置に来るのか(オルト・パラ則)、ルイス酸で何が変わるのかを、実験値と近年の議論を交えて解説します。
  8. スペクトルによる構造決定

    測定したスペクトルから、分子の構造を読み取る章です。IRスペクトルで官能基を、NMRスペクトルで炭素と水素のつながり方を、質量スペクトルで分子の質量と壊れ方を調べます。ここまでの章で学んだ官能基やカルボカチオンの安定性の知識が、スペクトルを読むときの手がかりになります。

    1. IRスペクトルの読み方(官能基の吸収波数・具体例・よくある間違いなど)吸収の位置と強さを決めるもの、官能基ごとの吸収波数、C=Oの位置による見分け方、水素結合とO–Hの形、読む手順の例題とよくある間違いを解説します。
    2. NMRスペクトルの読み方(化学シフト・スピン-スピン分裂・カップリング定数など)NMRスペクトルの読み方を解説。化学シフトの意味、積分値・スピン-スピン分裂・カップリング定数の読み取り方から、1H-NMRと13C-NMRの違いまで。
    3. 質量スペクトルの読み方(分子イオン・同位体パターン・フラグメンテーション)分子イオンから分子式を絞り込む手順を、窒素則・M+1ピーク・精密質量の使い方と、イオン化法やフラグメンテーションの読み方とあわせて解説します。
  9. 合成の考え方

    ここまでに学んだ反応を組み合わせて、目的の分子をどう作るかを考える章です。逆合成解析で「どこで切るか」を、官能基相互変換で「どの官能基に読み替えるか」を学びます。知っている反応が多いほど選べる道が増えるので、最後に置いています。

    1. 逆合成解析の基本的な考え方(切断・シントン・具体例など)目的物から出発物質へと考えを遡る逆合成解析の基本を、切断・シントン・合成等価体という道具立てと、具体例とあわせて解説します。
    2. 官能基相互変換(FGI)の基本的な考え方(還元・酸化・保護基など)官能基相互変換(FGI)の基本的な考え方を解説。目的の官能基を導入しやすい別の官能基に読み替える発想を、還元・酸化・置換によるFGIと、保護基の使いどころを、アニリンやベンゾカイン、保護基を使ったエステル還元などの具体例とともに扱います。